日別アーカイブ: 2013年4月7日

介護施設の人事評価

介護職には介護技術力(スキル)だけでなく、介護人間力が必要だということは前回お伝えしました。

では、その介護人間力を高めるためにはどうすればいいのでしょうか?

そもそも介護人間力とは何でしょうか?

私たちは介護人間力を以下のように定義しています。

介護人間力=人間性(心)+形(態度、表情、所作、言葉、行動)

よく人間力=人間性と考える方がいますが、そうではありません。どんなに素晴らしい人間性を持っていても形に表すことができなければ、心はないのと一緒です。

介護業界には素晴らしい心を持った人は沢山います。私たちも沢山の施設に行きますが、皆さん素晴らしい人間性を持った方々ばっかりです。でも形に表すのがうまいかというとそうではない方が多いのが現状です。

心が形に表れて初めて人間力になる・・・じゃあその大本である心を磨くためにはどうすればいいのか?

心は嫌なことに、目で見ることも触ることもできません。その見えもしない触れもしない心を教育しようとすると、どうすればいいのかわからなくなってしまいます。

 

例えば、廊下にゴミが落ちていたとします。Aさんはゴミが落ちてると思いゴミ拾います。一方、Bさんはそこにゴミがあると氣付きながらも拾いません。そうするとどうなってくるか?

Aさんは毎回ゴミが落ちていたら拾います。より小さなゴミにも氣付くようになっていきます。

Bさんはそこにゴミが落ちていたとしても、拾わなければならないという氣付きがどんどん失われていきます。そしてそのうちそれがゴミだという氣付きがなくなっていきます。

心と形の間には『氣付き』が存在するのです。その氣付きを磨いていくには?

『形から入る』

それしかありません。水は方円の器に従うという言葉があります。水は四角の器に入れれば、四角になるし、丸い器に入れれば丸くなるという孔子の言葉ですが、心も同じです。形を整えることによって心も変わっていくのです。

ですから介護人間力を磨くためには、、、人事評価も形から入るということです。

法人の理念やこだわりをしっかりとした現場の形(表情、態度、所作、言葉、行動)つまりは行動指針に落とし込み、それを徹底的に実践・浸透させていく。そしてそれが実践されていたかどうかを人事評価でチェックするということです。私たちはその形を評価することからそれを行動評価と呼んでいます。

行動評価の具体的な作成方法については次回書きたいと思います。